アンダースロー論/渡辺俊介

千葉ロッテマリーンズアンダースロー
渡辺俊介が書いたアンダースロー論読みました。
世の中には変わったジャンルを題材にすることや、
多種多様な経歴知識を持った著者がいますけれど、
アンダースローについての本を経験者として書けるのは、
世界でも数人しかいないでしょうよ。
そういった意味でもこの1冊は意味があるよなあ、
なんて思ったりした。


で、内容ですが、比較的野球関連の記事は読んでいるし、
渡辺俊介wikiは読んでいたし、
週刊ベースボールを購読していて、
渡辺俊介のコラムを読んできている者としては、
ん、半分くらいはどこかで読んだことがあるな、
と言う感じではあった。


読んでみると、野球をちゃんとやったことのない私には良く分からない、
投手と打者の駆け引きとは具体的はどういうことか、や、
投球テンポが良いとはどういうことか、がとてもよく分かる。


また、約20ページを割かれて書かれている、
1軍と2軍の間を行き来する期間、
プロとしてやっていけるか、それとも首を切られるか、
を書いた部分がとても魅きつけられる。
の間の恐怖感と言うか、圧迫感というのが痛いほど伝わってくる。
昨年度のプレーオフの初戦という大舞台をして、

例えば、二〇〇五年のプレーオフ第一ステージは、初戦で先発しましたが、あんなのはまったく平気です。負けても野球をやめる心配はありませんから。

である。
それほどの過酷な期間が彼のアンダースロー観を変えたくだりなども面白い。
とりあえず、少しも渡辺俊介に興味あるか、
野球がある程度好きなら読んでみるのをおすすめする。
200ページ弱だけど、文字大きいから分量少ないし直ぐ読めるよ。

アンダースロー論 (光文社新書)

アンダースロー論 (光文社新書)